ごちゃまぜカフェ物語 43

何十年間という『時』を、外に出れずに過ごす人達が沢山いることを、ごちゃまぜカフェをオープンしてから知ることが出来た。

『引きこもり』

そんな言葉ですませてしまうけれど
現実は、もっと深刻で苦しい思いをしている人達が沢山いる。

「連絡もらったから、一歩外へ出てみたよ。」

カフェの扉が開き
入り口のベルが鳴る。

外へ出られない人が、踏み出す一歩の重さを、辛さを、私はよく知っている。

『「頑張らない」って内容のYouTubeを、朝観たんだ。でも、高山さんから朝メッセージもらって…がんばらないと、外に出れないし、なんだか矛盾していると思ったけど、おいでって言ってくれたから取りあえず来てみたよ。』

クスクスと、笑ってくれた笑顔に
自分の気持ちが暖かくなるのを感じた。

きっかけは人それぞれにせよ、外へ出られなくなる方達の多くは、感受性や個性の強さから社会との繋がりが持てなくなったのではないかと、私は感じている。

その証拠に、彼らの言葉や思考には
沢山のメッセージや答えが隠されていて、私はそこからいつも多くを学ばせてもらっている。

「今度、文章書いてみませんか?絶対素敵なメッセージが発信出来ると思う!」

私がそう伝えると、彼は少し間をあけて、ポツリと呟いた。

「『支離滅裂』って、書いてあったんだよ。医者のカルテに。支離滅裂な俺じゃ、無理じゃないかな…」

言葉は、時に人を助け、
言葉は、時に人の心に深い傷を負わせる。

「『支離滅裂』って私もよく言われますよ。私は、悪い意味に捉えていなかった。」

私が笑うと、彼が笑いながら答えた。

『なんだ、そっか、俺だけじゃないんだね。』

その夜、彼からメッセージが届いた。

『高山さん、支離滅裂って、どうおもいます?

僕は、頭がおかしいのかと、思ってました、そうでもないんかな。

森山直太朗の、うたで、生きとし生けるものへ、て、うたがあります。

ぼくは、君が思うような人間じゃない。

高山さん、も、そんなきもちなのかな。』

いつも、最後に助けてもらうのは
私の方。

こんな学びを与えてくれる皆さんの、暗闇で耐えてきてくれた『時』に私は、心から感謝している。

今日も、ごちゃまぜカフェが
『誰か』の居場所でありますように。

もう、一歩前へ。

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